2020年宅建試験の問題8(民法・相続)
問題8は、相続回復請求権や子及びその代襲者等の相続権に関する条文知識が問われました。
問1
民法884(相続回復請求権)の条文そのままが出題されました
相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から二十年を経過したときも、同様とする
問2
民法887条2項や3項の代襲相続に関する問題が出題されました
民法887条(子及びその代襲者等の相続権)
2項 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当(=相続欠格事由に該当)し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。
3項 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。
(2項は代襲相続、3項は再代襲に関する規定)
したがって、さらに代襲者も死亡していたときは、代襲者の子が相続人となることはないという部分が×
問3
配偶者がおらず第1順位の子もいない場合には、第2順位の父母が相続人になります。
問4
相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、甥や姪が相続人になりますが、甥や姪が亡くなっている場合は、甥や姪の子供は相続人になりません。
これは民法887条2項は準用されているが、同条3項は準用されていないためです。
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